隆斗が「先生たちに報告だ」と、職員室へと走って行く。

私は校門へと走った。

駐車場は違う入り口。

校門には、生徒会の子たちが作った、アニメのキャラクターの看板がある筈。



「…信じられない……」



しかし、その看板も、黒のスプレーか何かで塗り潰されていた。

…【KING】の仕業…?



「姫菜ー?」



「先生、おはよーう」



私は誰かに呼ばれた方向を向いた。

そこには、腕を絡ませて歩く雄志とさゆ。

笑顔で近付いて来た2人。

でも、看板を見て、顔色を変えた。



「…これ、俺の敵かもな…」



…違うよ、雄志…。