運命の歯車が狂い、悲劇が繰り返されようとしてる事にも気付かずに、私は久しぶりにちゃんと笑ってた。



「襟足が長くて良かったね?
キスマーク見えないよ(笑)」



「俺は見えても構わないけどな」



―――まだ、生徒たちが来てない時間。

私は隆斗の腕に自分の腕を絡ませながら、職員室へと歩く。

しかし、アスファルトに無数のブレーキ痕を見付けた。

私は隆斗から離れて、校舎に沿って歩けば、数枚のガラスが割られ、ペンキの落書きがされてる。

私たちは呆然とする。

花壇に植えられた花も滅茶苦茶にされてる。