私は眉間にシワを寄せながら、菊田さんを見た。



「【KING】の3代目が、あいつの妹でな…、【紅姫】を捜してる」



「何だって?」



「惨事が再び起こらないようにパトロールを強化はしてるが、気を付けなさい。これは警察内部で知る人間は少ない。
バレるなよ。あの事件は、かつてない事。次に何か起これば、今度こそ、君は捕まる」



私は無言で取調室を出た。

舜の事を抗議しに来たのに、最悪な事を聞いてしまった。

舜じゃなく、私が捕まる確率が何倍も何百倍も高いと言われた気分だ。

志乃に相談をしようとも思った。