私がよく補導された時に、喧嘩したような。



「相変わらずだな」



「あんたが言うな!でも、偉くなったんだね」



私がこの人、菊田ーキクターさんに対して上から目線なのは、初めて会った日からだ。

私は「これ以上、無罪のあの子を疑ったら、知らないよ?」と、睨んで立ち上がった。



「待ちなさい」



だが、何故か止められた。

菊田さんは私に近付くと、「大声では言えないが…」と言う。

私は「何よ」と、不機嫌なままで聞く。



「【KING】を覚えてるか?」



「当たり前でしょ」



聞きたくない、言葉だけど。