豊の

「どうしたの?音和」

は魔法の言葉。


私の口を開かせて、すんなりと気持ちを口に出させるんだ。



だからその時も……

「豊が好き…」

豊への想いが口から出た。





それを聞いた豊の顔を見るのが怖かった。

豊は優しいから、断り方に困るんじゃないかと思った。



でも勇気を出して見た豊の顔は…



今まで見た数倍以上優しくて、
プラスしてハチミツをスプーンに5杯は入れた様な…甘さが含まれた笑顔だったんだ。



初めて見る笑顔だった…


その笑顔と一緒に初めての言葉もくれた。






「好きだよ音和。誰よりも」