おばさんに、定期的に顔を出すように約束させられ、私はやっと離された。
「あの、豊からの手紙で…」
本題に入ろうとした私を遮って、おばさんは家の中に入って行った。
玄関に戻ってきたおばさんは、白い封筒を持っていた。
「はい、音和ちゃん。豊からの預かり物。
音和ちゃんと優也君が二人で来たら渡すように言われてたの。
全く、死ぬ前に何してるんだか……自分の息子ながら変な奴……
でも、そうなれたのも音和ちゃんのお陰だからね。
それと、あの子がこんなのを任せられたのは、優也君のお陰……二人ともありがとうね」
私は封筒を受け取る。
それは今までの封筒とは違い、中身が分厚いのがわかった。
そして封筒のところには、
「音和へ」
の文字。