放課後になり、私と優也は豊の家へ行く。


結局、優也から想いを聞いたものの、
優也が答えを求めて無い様だし、私自身豊の事を解決出来てないから、話題には触れずにいた。



「ここ…」


そう言って立ち止まる。


綺麗な一軒家のチャイムを鳴らせば、

「はーい」と聞き慣れた人の声。



ガチャッとドアが開けば、隙間からおばさんの顔が見えた。




「と…音和ちゃん!!」


私だと気付いたおばさんは、ドアを全開に開き、
私に抱き着いた。



ぎゅっと私を抱きしめたまま、おばさんは私の後ろに居た優也に気付いたらしく、

「優也君…」と彼を呼んだ。



私を離したおばさんは、私の頬を包むと話始めた。


「久しぶりじゃない!音和ちゃん…
全然来てくれなくて!豊はもう居ないけど、貴女は私の娘同然なんですからね!
ちゃんと顔くらいだしてよ?」