―――――
アユとムクは大の仲良しです。
二人は毎日一緒に遊びました。
ブランコが一つしか無くても…
二人で順番こ。
一人よりも二人の方が楽しい。
雷が来ても…
二人で布団の中。
一人よりも二人の方が心強い。
外が寒い日も…
二人で手を繋ぐ。
一人よりも二人の方が暖かい。
ケーキが一つでも…
二人で半分こ。
一人よりも二人の方が美味しい。
ある日、ムクが遠くへ行く事になりました。
もう、アユとムクは一緒に遊べません。
いっぱいいっぱい泣くアユに、ムクはリボンをあげました。
「アユちゃん、これはお守り。
アユちゃんに僕みたいな友達が出来ますように…
アユちゃんが寂しい想いをしませんように…」
ムクは遠くへ行きました。
でもアユは大丈夫です。
ムクがくれたお守りがあるから。
―――――