「あっ…そうだ…これ…」



矢野さんは思い出した様に言うと、自分の鞄から白い封筒を出した。


私が優也に貰ったのと同じ。




「豊から、渡されたんだ…アイツが死ぬ2週間くらい前。
『音和に会う事があったら、俺の昔話してこれ渡して』って」



受け取る様に目の前に出され、それを受け取る。



優也の顔を見れば、私の顔を見て頷いた。





私は封筒を開けて中身を見る。