放課後、優也と2人で新聞部へ向かった。





早く早く行きたくて、

自然と足が大股になったから、
優也が「早いよ…」と呟いてた。






「新聞部」と書かれたプレートのある部屋をノックしてドアを開ける。




「はい、何でしょうか?……入部希望かな?」


返事をしながらこちらを見たのは、赤に近い茶髪が特徴的な男の人だった。

程よく制服を着崩していて、背が高い。


「あのっ、3年の矢野さん居ますか?」

私が聞くとその人は、

「俺だけど?」

と答えた。



この人が矢野さん……



私は、ネックレスをワイシャツから取り出す。