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休む為にある休日

帰る気配の見られない怪しい男のせいでブチ壊しだった。


「あの、魂って何ですか?」

「ほー魂をご存知ないと?」


ムカッ


魂の本来の意味を聞いたわけではない。

何だか馬鹿にされたような気分だった。


「その…宗教の方ですよね…?」

「宗教?信心深く見えるとは心外ですね」

「だって、いきなり魂とか言われても…宗教以外考えられないといいますか…」

「違います。魂の契約です」


三度目だ…

不毛なループにうんざりする

警察に一報してやりたい気分だ。


「…よく分かんないですけど、興味ありませんから…」

「貴方には欲がない?」

「欲?まぁ…多分」

「うーん。確かに欲深いタイプではなさそうですね」


話が噛み合っている気がしない

別次元の掛け合いに思えた。


「まぁ人間とは欲深い生き物ですので、話を聞けば気も変わるでしょう」

「…………」


一歩も引かない男に恐怖を覚える。

男は顔色一つ変えずに名刺を取り出すとやはり丁寧に一枚差し出した。

男の物腰はいちいち丁寧なのだ。


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