顔は決して殴られなかったけど、
代わりにお腹や腕、足は赤紫のあざでいっぱいになった。


お母さんは怯えながら
黙ってそれを見ていた。


どんなに助けを求めても誰も助けてくれない。


私は繰り返し
泣きながら謝り続けた。


それでも妹のことは守り続けた。


こんな奴に妹を触る権利なんてない。


最初はたくさん居た友達も放っておいたら居なくなった。


七歳になった頃
隣の家に男の子が越してきた。


名前は佐々木亮汰。


リョウタ「なんて言う名前?」