―その日の昼休み―


「やっべ…。
俺はやすぎかな…。」


約束の場所で、女装した大和がそわそわしながら待っていた。


「今日、言おう…。」


大和は正体を明かすつもりでいた。
そして、やっと気付いた想いも伝えようと考えていた。


男子の制服が入ったカバンを見ながら、友里を待っていた。



「先輩!すいません;
掃除が長引いちゃって…。」

やっと来た!!
と言わんばかりに、大和が嬉しそうに顔をあげた。



しかしその時…。

「櫻井!!」


永村が友里を引きとめ、何かを伝えた。


「なんだよ…。
邪魔してんじゃ…」



大和の言葉が止まった。
友里の顔が、あまりにも青ざめていたから。