「僕からも…、質問していい??」


いいよと笑顔のサキ。


「なんでそんなに大和先輩について詳しいの?

なんで僕に教えてくれるの??

転校の理由はホントに大和先輩と関係あるの???」



優哉は続けて質問した。

するとサキはふふっと笑って。


「友里ちゃんと仲良くね~!!」

と笑顔で言うと、質問に答えないまま歩いていった。




「名前、知ってたんだ。」


聞こうと思えば、もっと疑問はあった。

しかし、もう何も答えないだろうと思った優哉は、今は黙っていることにした。



サキの中1とは思えない大人びた雰囲気の中に何が隠されているのか、優哉には全く見当がつかなかった。



「ありがとう。」


聞こえたのか、サキはもう一度振り返り、笑顔で手を振った。