―コツ、コツ、コツ―


友里の足音が大和の方へむかってくる。


(やべぇな。なんだこの状況…。)


ゆっくり、何かを確かめるように近づいてくる友里。


(きまずい…。俺だってばれんのなんかやだな…。どうしよう。)


時間がなかったので大和は、ウィッグを拾い装着し、近くにあった布をはおった。




そして友里の方を向くと目があって、お互いビクッとした。



とくに友里はびっくりした顔をしていた。





「あの…、もしかして…」

(ばれたか?!)