澤村大和、15歳。
只今、準備室お掃除中…。
「っざけんなよ。」
怖い顔で掃除をしている大和は、見ての通り好き好んでやっているわけじゃない。
「うわー。
かつらだー。
女子の制服だー。
劇用だな。きっと。」
棒読みをした後、ウィッグをかぶり鏡をみてみる大和。
「お。俺ってば~!!
姉貴そっくりぢゃん☆」
…………………。
ウィンクしてギャグを狙うが、周りに誰もいなかったことを思い出し、顔が赤くなる。
「くそつまんねぇ。
なんで俺だけこんなことを…。」
ウィッグを床に投げつけ、泣き真似をしてみる大和。
「……誰かつっこめよ。」
誰もいないのに独り言をいいながらダラダラ掃除している。
その理由は大和が達成したある記録のせいだった…。