ちなみにうちの今夜の夕飯は、


カボチャコロッケと筑前煮。


それから昨日の余り物のきんぴらごぼうだ。



「サク、お味噌汁作ってさしあげて」


「いえ、お構い無く……」


お母さんの「いいから、いいから」に逆らえず、


あたしはお味噌汁を作り始めた。


大根があるから大根のお味噌汁にしよう。



お味噌汁が出来て久弥の元へ持っていく。



「どうぞ」


「ありがとう、頂きます」


久弥は静かにお味噌汁を一口飲んだ。



「口に合わないと思うけど……」



あたり前だけどあたしのお味噌汁は月雅亭のお味噌汁には叶わない。



「そんなことないよ?美味しい」


お世辞だとわかっていても嬉しくなる。