「杏、ほんとよかったね」


湊のお母さんが言う。

‥‥そう、あたしは
楽々前期選抜で受かった
湊と同じ学校に
行きたくて前期選抜で
落第したあたしは

"無理だ"と言われていた
この星城高校に
やっと入学したのだ。


「うん!
まじで受かってよかった!」


そんな姿を見て湊や
あたしのお母さんが笑う。



──「着いた〜」


そんな声が色んな所から
聞こえてくる。