四日目。 この日は珍しく雨が降っていた。 雷付きの豪雨。 廃病院だからこそ、雨音と一緒に響くわ、響く。 寒さとて際立っていた。 「寒いでしょう」 寝台上の夏川に毛布をかけた。 ぱさりと。 夏川の体を見られないのは残念だが、風邪でも引かれたら後が大変だ。 雷がぴかりと鳴る。 昼だというのに暗い室内に光線色したものが、夏川の――恐怖に歪んだ顔を映し出した。 「ああ、確か。雷お嫌いでしたね」