無機質な携帯のアラーム音で目を覚ます。
その直後に今度は着信を告げる音が鳴り響く。
「もしもし」
『和にぃ?おはよー!来るときにちょっとお菓子買ってきて?』
「はぁ?」
『今日ご飯食べる暇ないと思うの。だからちゃちゃっと食べるようにね?』
「はいはい、じゃあ俺もう出るから」
「はーい!」
携帯を置き、また喪服に着替える。
そして紳士の嗜みとして軽く香水をつける。
携帯と財布、そして葬式に使いそうなものを持ち、家を出た。
電車に乗り、葬儀場の近くのコンビニへと入る。
弥英ちゃんの好みはよくわからないから由宇の好きそうなお菓子をかごに入れていく。
最後に由宇の大好きなミルクティーを入れ、会計を済ます。
コンビニの袋を下げ、葬儀場へと向かう。
すると入口の横に立っている由宇と弥英ちゃんがいた。