「じゃあまた明日、来るから。」
「なるべく早く来てね…」
こういうところを見るとやっぱり高校生なんだな、なんて思う。
なんだかんだ言って俺の大事な従妹だからな。
「和にぃ、寝坊しちゃだめだよ」
「由宇にだけは言われたくないよ。弥英ちゃんに迷惑かけちゃだめだぞ」
俺がそういって由宇の頭を撫でると由宇は少し膨れていた。
「和にぃ、私もうすぐ社会人になるんだよ!」
「はいはい。じゃあみんな、おやすみ」
ぷりぷりと怒る由宇を放置して駅に向かって歩き出す。
葬儀場と駅は歩いて行ける距離にあった。
やっぱり奈那子さんはきれいだな、なんてぼんやり思い出す。
親父たちがやっぱり弥英ちゃんを引き取るのかな…