「美鈴、大丈夫?」


理世ちゃんは私の隣に座り、聞く。


「私、陸斗君に誤解されたままは嫌だし、避けられたままは嫌だよ。」


「美鈴…」


「とりあえず、今回も頑張ってみる!」


「うん。美鈴はこうでなくっちゃ。きっと、大丈夫だよ。」


「ありがとう!」


嫌われたままは嫌。



だから


頑張るよ、私。



それにちゃんと、
誤解も解きたいから。








「各自、昼食作りな!」


「はーい…」


バスが目的地に着くと、いきなり昼食作り。


飯盒すいさんか。

憧れの。


とりあえず…

私は野菜を洗い、
野菜を切る。


やっぱり、ちゃんと
話さなきゃ。



けど、いつ話せば…


「美鈴ちゃん、危な…」


「え?」


…っ…


指から血が…。