「美鈴ちゃん、帰ろ!」


「あ、うん!」


私は今日も浩太君と帰宅。


だけど


「陸斗君、バイバイ!」


私は笑って言う。


いつもみたいに
笑って言って。



だけど


「ああ。」


陸斗君は本を読みながら言う。



…っ…


やっぱり、変わらない。



「美鈴ちゃん、陸斗はたまたま不機嫌なだけだよ。だから…」


「…っ…」


「美鈴ちゃん…」


「ごめん、今日は一人で帰る!」


「美鈴ちゃん!?」


私は泣きながら寮に走って向かう。



陸斗君、お願いだから
いつもの陸斗君に戻って!



避けられるのは嫌だよ。


いつもみたいに笑って
話してよ。



ずっとこんな状態だったらやだよ…。


「お願いだから…陸斗君は私を嫌いにならないで。」


陸斗君には嫌われたくない。



陸斗君は好きな人以上に特別な存在なんだよ。