「ば、バイバイっ!」


私は浩太君と別れた。



やっぱり、気になる。


もやもやする。



考えたって仕方ないのに。


陸斗君の好きな人…か。



叶うなんてありえない。


それでも、陸斗君だけが
ずっと大好きで。



どうしようもないんだ。






――翌日。


「美鈴ちゃん、どうされたんですか?」


「へ?


数学の時間、神谷先生が私に聞く。


「な、何でもないです!」


しゅ、集中しなきゃ!


私は数学の問題を解く。




だけど


やっぱり気になって
仕方がないよ。



陸斗君の好きな人を知っても、辛いだけなのに。



どうしようもない。




「美鈴ちゃん、今日は元気ないですね。」


「へ?」


「今日の補習、大丈夫ですか?」


「だ、大丈夫です!」


気にしすぎちゃ、
だめだよね。


辛くなるだけだもん。