やっぱり
陸斗君はずるい。
そんな優しくするなんて。
だから、諦められない。
お願いだから、
優しくしないで。
今は切なくて胸がいっぱいで。
本当は…
伝えたいのかもしれない。
ずっと抱えてたこの気持ちをもう一度、ちゃんと。
だけど
怖いんだ。
陸斗君が離れちゃうかもしれないから。
「身長…伸びた!1㎝!」
「マジ?俺は3㎝。」
「陸斗君はのっぽさんだね。」
「俺もいちごミルク効果かな。」
「そうかも!」
身体測定が終わると、私達は身長について話す。
一年前の今頃は
陸斗君とこんな風に
話せなかったかも。
そう考えると
何だかおかしいな。
ただ、この時間が愛しい。
友達のままは辛い。
けど、
関係が崩れちゃうのも嫌。
私はどうしたら良いのかな。