浩太君、心配してくれたのかな。


何となく、そんな感じがした。



浩太君だって辛い状況なのに。


私は浩太君の優しさに
甘えてしまった。



ごめんね、浩太君。


ありがとう…。



「桜沢さんって一見、大人しいみたいだけど…都倉達と仲良いよね?」


中谷君が私に聞く。


「は、はい!二人は話しやすい友達なので…」


陸斗君も…。


「へぇ。俺さ、去年の文化祭から桜沢さん気になってたんだよね。」


「へ?」


「ね、都倉達みたいに俺とも仲良くしてよ?」


中谷君は私の腕を掴み、言う。


…え…


「中谷君、陸斗君達のとこに行かないと…」


「あの二人はお互いに夢中で心配なんかしないでしょ。それより、二人になれるとこ行こうか?」


…っ…


怖い…。


何でか分からないけど…


「ほら、桜沢さん!」