「とにかく、あなたは邪魔なの。」
――ズキン。
「私は…陸斗君の友達です。二人の邪魔はしないし、噂になるような事もしません。」
私は天宮さんに言う。
私はただ…
「本当にそうかしら?本当は高山君が好きなんじゃないの?」
「…え…」
「だから友達のふりして近付こうとしてるんじゃない?」
「わ、私は…」
「とにかく、お願いしたから。」
…っ…
天宮さんは教室を出た。
陸斗君と離れるなんて…
私にはできない。
けど…
邪魔なんだ、私の存在は。
そっか…。
けど…
私は…。
「桜沢、分からないとこあるのか?ぼーっとしてる。」
数学の時間になると、陸斗君が私に聞く。
「だ、大丈夫!」
離れたら、陸斗君はまた怒るかな。
悲しい顔させちゃうかな。
それとも…。