「昨日ね…」
天宮さんは陸斗君に楽しそうに話をする。
やっぱり、付き合ってるのかな。
昨日の事もあったし。
浩太君の話も本当かもしれない。
だめだ、すぐへこんじゃう。
分かってるんだ、本当は。
陸斗君が私を見る事なんて絶対ないって。
だから
諦められるのを待つしかできないんだ。
ただ、想う事しかできない。
胸が痛い…。
私はどうしようもない。
「美鈴ちゃん、聞いてますか?」
「あ、ごめんなさい!」
数学の時間になると、私はぼーっとしてた。
「だめですよ、ちゃんと授業聞きましょうね。」
神谷先生は笑って言う。
「は、はい…」
もやもやして、
どうしたら良いか分からない。
こんなにずっと好きなのに何で報われないの?
…なんて自分勝手な思いが渦巻いて。
そんな私が嫌になるの。