陸斗君の彼女に私はなれない。


なれないんだよ。



陸斗君にとっての私は友達…だから。





もやもやして、
胸が強く痛む。


陸斗君が夏穂さんと別れてもチャンスだとか思えない。



だって


私は陸斗君の友達として頑張るって決めたから。



だから


陸斗君が夏穂さん以外の人を好きになっても、応援しなきゃなんだよね。



例え、苦しい恋になってしまっても。





なのに


もう限界かもしれない。



いつか、気持ちが溢れ出しちゃうかもしれない。


そしたら、私達は…。






――翌日。


「おはよう、桜沢。」


「お、おはようっ…」


「…?」


陸斗君に挨拶されても、笑顔になれなかった。



昨日の事がもやもやして。


「高山君、おはよう!」


…あ…


天宮さんが来て、陸斗君の前の席に座り、言う。