浩太君…。


「ごめん。俺、嫌な奴だよな…」


「う、ううん。」


浩太君の気持ちは私にも分かる。



本当は陸斗君と夏穂さんが別れて、安心した気持ちはあった。


陸斗君に幸せになって貰いたいと思いながら陸斗君の幸せを心から願えない私もいる。



そんな私が嫌で嫌で仕方ないんだ。



私は陸斗君を見つめる。


陸斗君が私を嫌いにならない限り、諦められないのかな。



私は諦める方法を失った。


諦めたいって気持ちも。



苦しいから忘れたいと思う時もある。


だけど

それでも、やっぱり…
本当に好きで。


初めての本気の恋を大切にしたいと思う私もいる。



私はどうしようもない。





――昼休み。


「わ、美鈴のお弁当…可愛い!」


「今日はお子様ランチ風にしてみたんだ!」


私は理世ちゃんとお弁当を食べる。