「また、ライバル登場ね。」
理世ちゃんが私に言う。
「ら、ライバルって…」
「高山が彼女と別れて美鈴にチャンスが訪れたと思ったのにー。」
「ううん。チャンスなんかじゃないよ。」
私は理世ちゃんに言う。
「美鈴…」
「陸斗君に好きな人ができたら応援する。」
「そ、そんなの…」
「私は陸斗君の友達だもん。私の気持ちは陸斗君を困らせちゃう。」
友達だから側にいられる。
ただ、側にいれるだけで良いんだ。
「美鈴…」
「良いの。」
それだけで良いから。
「…校外学習について説明するよ!」
…あ…
1限目のホームルーム。
もうすぐ、校外学習。
今日は班決めだ。
だけど
「班は先生が決めたから。」
…え…
先生が言うと、みんなが文句を言う。