だけど


良かった。


前より、陸斗君はすっきりした表情をしてる。


少しずつ思い出に変わるのかな。



「じゃあな、桜沢。」


寮の前に着くと、陸斗君が言う。


「きょ、今日はありがとう!楽しかったよ。」


私は陸斗君に言う。


「俺も。またどこか行こうぜ。」


「う、うん!」


すっごく楽しかったなぁ。



「じゃあ、また明日。」


「うん!バイバイ、陸斗君。」


私が言うと陸斗君は手を振り、寮に帰った。



今日はすっごくすっごく嬉しかった日だなぁ。


また、陸斗君と遊びたいなぁ。



「やばいよぉ…」


私は部屋に入ると、ベッドに飛び付く。



やっぱり、
友達じゃ嫌なのかな。


こんな事思っちゃ
いけないけど…



「陸斗君といると、やっぱりそれ以上になりたいって思っちゃう。」


私のワガママ。



いけないのにな。

前に進めるわけがないのに。