ううん、
本当は変わったよ。


あの頃は陸斗君が
怖かったんだもん。



けど


今はすごくすごく
陸斗君が好きで…。


「り、陸斗君とまた隣で良かったです。」


私は陸斗君に言う。


うっ…言っちゃった!



「…俺も。桜沢が隣で安心した。」


「陸斗君…」


「お前が隣だと色々面白いし。」


「り、陸斗君!」



だめだなぁ。


ずっと緊張しちゃうなぁ。



けど、


試験の時はまた隣同士なんだ。



嬉しいな!





「体育館移動しますよ!」


ホームルームが終わると、先生が言う。



あ、移動しなきゃっ。


すると


「…高山陸斗君だよね?」


…あ…


綺麗な色気がある大人っぽい女の子が陸斗君に声をかける。



「お前は確か…」


「天宮美憂。よろしくね。」


「ああ。お前の親にはパーティーで会った事がある。よろしく。」