「順番に聞いてみようかな?

  まず

  桜井なんでそんなにはやく?」

 「専業主婦やって

  ずーっとうちにいたいんです♪」

 
 かわいいな…

 こういう子をモテ子というのだろう。


 「なるほどな、

  じゃあ

  大学卒業してからの

  伊藤は?」

 「私は

  大学行かない予定なので

  高校卒業して

  働いて

  大学行ってた子よりはくらいの。」


 伊藤千佳

 彼女はおとなしそうな子だが

 ちゃんと自分の意見は持っている。

 自分から目立とうとは

 決してしない。

 でも
 
 いざという時頼りになる存在だ。


 「伊藤大学行かないのか、

  男子にも聞いてみるか

  川本、」

 「えっ?

  なんとなくです。」


 なんとなくってなんだよ…


 「なんとなくか、

  じゃあ

  25歳で手挙げた渡部

  手挙げてたよな?」

 「はい、

  大学卒業して

  ちょっと経って

  くらいのイメージです。」


 渡部雪

 絶世の美女

 というのは彼女のような女性を言うのだろう。

 性格もよくて

 持てないわけがないが

 そこらへんの男では

 手が出せないようにさえ思える。

 
 担任は次々

 質問していく。

 そして、

 もちろん私たちのところにも回ってきた。