頬に、雨が落ちてくる。

次第に強くなっていく雨。

濡れながらも、自分の腕に縋っている伊藤。


「…お願い…っ!!」



『お前って、タッチーの事”鈍感”って言うけどさ、お前も負けてないぜ』




『タッチーばっか見てないで、周りも見てやれよ』




あぁ…繋がった…。



俺は、優だけを見ていたけど、


俺をだけを見てる奴がいることを、




知らなかった──