車に乗ったあっちゃんは、俯いて顔を手で覆っていた。









「じゃあ、世話になったわね」



「そんなことないわ。また遊びに来て頂戴」






あたしのお母さんと、やっくんのお母さんが挨拶をすますと、







あっちゃんとやっくんを乗せた車は、




ゆっくりと発進した。











その車が見えなくなると、あたしは涙が止まらなくなっていた。







お母さんは気をきかせたのか、




「ちょっと買い物に行ってくるわね」





そう言って、いなくなった。







お母さんが居なくなるのと同時に、




「部屋行くぞ」




海に連れられ、あたしの部屋に向かう。