あたしは黙ったままあっちゃんに近づく。









あっちゃん?



頑張ったね、



頑張ったよ。



辛かったね?



辛いよね。




だからね、あっちゃん?





「泣いていいんだよ、あっちゃん」





あたしはそっとあっちゃんを包み込む。





我慢なんてするものじゃないよ。







一番、素直にならなきゃいけないときになれないの……



よく、分かるから。






泣きたい時には泣いて、


笑いたい時には笑って。




それが人の幸せなんじゃないかな?




「う、うわあああん!!」






あっちゃんは小さい子のように、大声で泣いた。




そんなあっちゃんを、




あたしとやっくんは黙って見つめていた――…。