あっちゃんの話しによると、


あっちゃんを見つけた場所で2人の男の子に襲われそうになって、


もうとにかく必死に抵抗したらしい。




そしたら、殴るは蹴るはしてきてそれで終わったらしい。






「で、気絶しちゃたらしくて気づいたらここに居たって訳ですよ!」


どうだ!と言わんばかりの表情であたしに言うあっちゃんの神経を、

良い意味で疑った。





なんでこんな前向き…?

殴られてんだよ?

蹴られてんだよ?

襲われかけたんだよ?




なのに、なんだこの明るさは!

精神の回復が早いやろ!




「まぁ、怖かったし痛かったけど、平気♪」

「私も話し聞いて腰が抜けました!」




あはははと笑うあっちゃんと真奈ちゃん。




ある意味、この2人ってめっちゃ最強なんじゃない?


あたしはそう、本気で思った。




「あ、やっくんとか連れて来る?どうする?」

「うーん……うちは、高橋くんと話したい!」




顔を真っ赤にして言うあっちゃんを見て

こんな時まで高橋くんか。
と、少し寂しい気持ちになりながらも真奈ちゃんとリビングまで戻り、



「高橋くん、呼んでる」

「あ、はい」



不思議そうな表情の高橋くんをあっちゃんの自室に連れて来た。




あたしは、廊下に出てあっちゃんの自室のドアの前に体育座りした。






中から聞こえる2人の会話。







「大丈夫、か?」

「うん!痛いけど、大丈夫だよ!」

「悪い……俺がちゃんとしとけば良かった」

「何言ってんの!?高橋くんは悪くないって!」





なんだか2人の会話を聞いていると、

顔がニヤける。



なんだかカップルの会話みたいだよ!