「はい、完成!」

「わぁ、可愛い!うちじゃないみたい!」


それから数分後。


綺麗に伸びた長い髪を、緩く巻いてあげた。



あっちゃんは、「やばい」をさっきから連発しながら部屋中をクルクル回っている。



「萌亜ちゃんありがと―――!!!」

「いえいえ♪その変わり、頑張ってね?」

「うん!!頑張る!」



そう言った、あっちゃんの顔は乙女の顔だった。



「じゃあ、学校行って来ます!」

「うん、行ってらっしゃい♪」



鼻歌を唄いながら家を出て行くあっちゃんを見送り、
自分のメイクを始めた。




今日は、海と講義の時間が合ってないから別々に大学に行く。


アヤちんと途中で合流する約束をした。




その時、下から大きな声で



「萌亜、行ってきまーす!」


そう、やっくんが叫んだ。

あたしは自室のドアを開けて、階段まで行くと

階段下にいるやっくんに、


「行ってらっしゃい!」


そう言って自室に戻った。


つくづく思うけど、

やっくんって見た目は大学生なのに、

精神年齢は低いよね!


失礼だけど。