♂ 海 side ♂





帰り道、ぐったりしながらもいつもより強い力で俺に掴まる萌亜。



玄関に入ってすぐに、ペタンと座り込んだのは驚いた。





今日はなんなんだか、

素直で甘えん坊で調子が狂うけど、こんな萌亜も可愛くていいかもしれない。



自室に入ってスーツからスエットに着替えると、

洗面所に行ってコンタクトを外してメガネをかける。


リビングに行く前に、また自室に入って膝かけを持って、リビングに向かう。




リビングに入ると、


萌亜はソファーで気持ちやすそうに寝ていた。



「ふっ、寝たか。」


なんとなく予想はしていたが、安心したのかなんなんだかぐっすり眠っている。


持ってきた膝かけを萌亜にかけると、

俺はキッチンに行ってコーヒーを入れる。




「あぁ、疲れた。」


ん――と腕を上に伸ばして首をコキコキッと鳴らす。



今日は確かに疲れた。


なんか幼なじみの……向笠?の登場に、

その前に女に囲まれたしな…、


萌亜はイロイロ不安になったり、緊張したり、もっと疲れたたんだろう。



そう思いながら、

コーヒーを持ってソファーの前に座る。