♂ 海 side ♂




海って叫ばれた時は、心臓が止まんじゃねーかってくらい驚いた。


それがまた、萌亜の声だったから余計。




叫んだ後は、フラフラ歩いて行って近くの壁に寄り掛かって、

俺は近寄ろうと、歩き始めたが女が邪魔……。




そんな時、福田?がその女達の中からすんげぇ表情で出て来て、


「なにやっとんじゃ―!」

って叫んだと思ったら、修一に一発ビンタだ。


そんな様子を見ていると、

ギロっと福田に睨まれ、


「早く萌亜のとこ行って!あんたら達、どけ!」


そう言って、

俺達の周りにいた女達をギロっと睨む。


少しずつ歩くスペースが出来て、

俺は女達を掻き分けて萌亜の元に行く。



下を向いている萌亜は、俺に気付いてないのか顔を上げない。



まぁ、そのあとはなんだ……なんなんだ。


いつもと違う態度。

少しキレてる感じでもあって、萌亜がキレるなんてめったにないもんだから焦った。



パンッ―

と軽く床を叩くような音がしたと思えば、

萌亜がいきなりしゃがみ込むもんだから、余計焦った。



とりあえず、何があったのか聞こうとしたら知らない男が出現。


萌亜は、“やっくん”そう呼んだ。