「あぁ、萌亜の友達」

「うんそうそう♪」



やっくんには明るく言ったけど、


ちらっとあたしと海を見た瞬間の顔は、

ム○クの叫びみたいにひどかった。


多分、原因はあたしからは見えない海の表情にある。



「そんなことより、俺シップ持ってるけど貼るか?」

「え、あぁ……」


返事に困りながらも、海を見る。


海は今もやっくんを睨んでいる。




「痛いんだろ?しゃがみ込んで」

「ま、まぁ」

「すぐ終わるから、足出して」



そう言って、海を通りこしてあたしのすぐ真ん前に来たやっくんは、

何食わぬ顔で捻った足にシップを貼る。



あぁ、思い出した。


やっくんはすんごいKYなんだった…。



ちらっと海を見れば、


あたしもさっきのアヤちん見たいな顔になるところで……、

アヤちんをちらっと見れば、

苦笑い。




「はい、出来た。念のために明日も貼っとけよ?」

「う、うん」



もう、このドキドキハラハラの緊張感をどうにかして欲しいよ…。



その時、

くるっと振り返ったやっくんは、なぜか海に自己紹介を始めた。