「はぁ、全く!!修一と新倉は彼女のあたしらを放置して、なにしてんだか!」
そのアヤちんの言葉に、
あたしは苦笑い。
そのままその様子を眺めていると、いきなりアヤちんに腕を引かれる。
「え、アヤちん?」
「がつんと言ってやんなきゃ!」
そう言って、
女の人の固まりが出来てるところに向かう。
「っ……!」
足、痛いし!
それに、自分からあそこに行くとか戦場に行くようなものだよ?
そんなあたしの思いとは裏腹に、アヤちんはどんどん進んで行って、
女の人達が固まっている目の前まで着てしまった。
海と修一くんは、
あたしらの存在に気づいていないらしくて、そのことにまたキレるアヤちん。
「よし、行くよ!」
「え、ちょ!」
アヤちんは、あたしの腕を引っ張ったまま女の人の固まりに入って行く。
「どいて!」
「ア、アヤちん…」
根性とでも言えばいいのか、
女の人を掻き分けて、怒鳴りながら前に進む。
あたしは、足の痛みに耐えながらも必死の思いでアヤちんに付いて行った。
でも、前の方にいる女の人達もアヤちんみたいな人達ばかりで、中々前に進まない。
もう、あたしは半泣き状態で海を見つめる。
「もー海ぃ……!」
気づかない海に、
半分キレてて、
半分呆れていた。
そんな時、
「キャ―――!!」
「!!――…っ」
すごいド派手なギャルさんが来て、捻った足を思いっきり踏まれ、ぶつかられて、
あたしの痛みは絶頂にあった。