「しょうがないよ…!歩くの辛いし、海に連絡する」

「んじゃ、あたしも修一に電話ぁ♪」



ほぼ同時に、発信ボタンを押して耳にあてる。




「あ、修一?」


先に出たのは修一くんのほうだった。


海は気づかないのか電話に出ない。


「もう、どこなの!?新倉と一緒な訳?」



そう言うアヤちんは、

軽くキレている様子で…。


「もう、いいよ!」


アヤちんはそう言って、

電話を切った……みたい。


「はぁ、修一ってば話しになんない!」

「え、どこにいるか分かんないの?」

「なんか周りから女の声がうじゃうじゃ聞こえた!」




うじゃうじゃって…。



そりゃあ、海と修一くんが一緒にいたら……逆ナンの嵐だよね?




「新倉は出ない訳?」

「うん、出ないよ。どうする?」

「もう放置しない?どうせ、女の固まりが出来てる中心にいるって」

「そうだね」



あたしとアヤちんは苦笑いして、また歩きだす。




少し歩くと、

アヤちんの言うとおりで


女の人がたくさん固まっていた中心に嫌々顔の海と修一を発見。