「すんません!本間、すんません!」

「え、いや、そんな!」



あたしはたいして気にしていないのに、

関西弁で喋る人は頭を上げたり下げたり。



あたしが困っていると、

自転車を運転してた人だと思われる人がこっちに来る。




「すいません、俺の不注意で怪我させて…」


その人は、深々と頭を下げる。


「あ、あの、顔上げてください」


あたしがそう言うと、

頭を上げた自転車を運転していた人の顔を見てビックリ。



「や、やっくん?」

「は?え、萌亜?」

「やっぱり!!やっくんだ!」


それは、

小さい頃、隣に住んでいた同い年の幼なじみ、


ムカサ ヤスシ
向笠 泰志。


「え、萌亜知り合い?」

「は?泰志知ってん?」


アヤちんと、

関西弁の人が言う。