「圭ー!新倉ー!運ぶの手伝って!」

「ほーい!」

「あぁ」



海と山口くんはテレビに夢中になっているらしく、

返事をしたものの、

手伝う様子は一切なし。




「麗奈ちゃん、あの2人無理じゃない?」



料理の盛り付けをしながら、

麗奈ちゃんに話しかける。



「ねぇ。新倉は今日のメインだからいいとして、圭は手伝わなきゃダメでしょ」


ブツブツ言ってるけど、

麗奈ちゃんは本当に山口くんが好きなのが分かる。



実は、

2人は何回も別れそうになってきた。


麗奈ちゃんがモテて、

山口くんもモテる。



だから上手くいかなくなって、

麗奈ちゃんはたくさん泣いてたけど、

今はもうラブラブ。




「まぁ、いんじゃないの?山口は新倉と一緒がいんでしょ」


そう言ったのは、

アヤちんだった。



「確かにねぇ」


そうニヤリッと笑ったのは、

雅ちゃん。



あたしと麗奈ちゃんは呆れながら、

盛り付けが終わった料理を運ぶ。