「まぁ、座ろうぜ。」


「うんっ」





興奮が冷めきらないあたしは、座ってもずっと夜景に夢中だった。




そんなあたしを呼んだのは大好きな君の声――




「萌亜……。」


「ん?」




海の方を振り向くと、
さっきとは違う真剣な目であたしを見ていた。







「う、み……?」






まさか、別れ話?
なんて思ったあたしは泣き出してしまった。



「ヒック…ヒック…」




いきなり泣き出したあたしに海は驚きを隠せないでいた。






「どうした萌亜?」



右手であたしを引き寄せて左手であたしの頭を撫でる海に余計涙が溢れた。




そんなあたしに、
海が留めをさすように言った。




「話し…あるんだけど。」




低い声にビクッとする。