「海ぃ〜!」


「はいはい。」


「ごめ、ごめん」


「いいって」





泣きじゃくるあたしを海は優しく抱きしめてくれた。





ねぇ、海。

ごめんね?
本当にごめんね…。


あたしは世界一幸せ者なのに、

世界一大切な指輪を無くしちゃったあたしは、

世界一の馬鹿だね。





「ほら、萌亜見てみろよ。」


「…んっ?」






海が差した夜空を見上げれば、

そこにはあたし達が住んでいる都会では絶対に見れないような星達が輝いていた。




「綺麗……」


「だな。」







あたしは海の腕の中で涙でぼやける視界の中、


輝く星達を見ていた――。