「あれ?この家の主の新倉は?」


海の姿を見ないことに

雅ちゃんとアヤちんは不思議に周りをキョロキョロ見渡す。


あたしは言いずらくて、

いや……

言わなきゃいけないんだけど、


「海……寝ちゃった」


あたしがそう言うと、

雅ちゃんとアヤちんの表情は見る見るうちに怖くなっていく。



「あ、あの?」

「新倉なにしてんの!?自分がこっちに呼んどいて、誰のために集まってるって言うわけ!?」


雅ちゃん……

めっちゃご立腹じゃないですかああ!!


アヤちんはと言うと、

こぶしを握りしめて

ぷるぷる震えてるよー!!



もー海いいいい!!!!



「起こせる!?てか、起こせ!今すぐ起こせ、萌亜!」

「は、はいぃ!」


わあぁっ!

なんか雅ちゃんが海みたいになってるよ?


あたしは急いで

海が寝ているソファーにかけよる。