萌亜も手伝った今日の夕飯。
綺麗に盛り付けされた洋食。
「あれ、あたしが作ったの!」
嬉しそうに指差すのはサラダ。
生ハムにレタス、なんだかよく分かんねー色んな色の野菜が混ざってるぶったい。
なんだよ……、あれ。
良い色だけど、あんなの初めて見たし。
眉間に皺がよっていたのか、そんな俺を見て萌亜は不安そうな顔をする。
「不味そう、かな?あれ……あたしが考えたレシピなの」
視線をサラダから萌亜に移すと、
下を向いて自分の両手を胸の前で握っていた。
「ばーか。誰もそんな事言ってねーだろ?」
「で、でもっ」
慌てて顔をあげる萌亜の目にはうっすら涙があった。
はあ……、妄想走りすぎだから。
俺は萌亜の手を引いて、
空いてる席に座る。